2011-01-01から1年間の記事一覧
朝日をバックにした近江富士(三上山)の幻想的なシルエットに声を失うほどであった。 夜露に濡れたテント(外面)は、なぜか必ず内壁がべっとりと濡れている。ゴアテックスであるにもかかわらずだ。もちろんスリーピングバックもベタベタして気持ち悪い。出…
『満月や 金星添い寝 かえる歌』 『畦道ゆ テント震わす ときの声』 『鯉泳ぐ 垂井の池や やなぎ風』 『蛙なく 田ぼにおぼろ 雲遮月』 『お忍びの 姫街道や 里帰り』 『首塚の ときの勝ち負け 関ヶ原』 『ひとはみな おなじ数あり 浮き沈み』 『弥次喜多も …
夕陽が野洲川の土手の影を少しづつ伸ばしている。河川敷に設営を終了した頃には、すっかり陽は沈み暗闇が訪れた。 今朝8時48分近江鉄道武佐駅にリュックを担ぎ、トレッキングスタイルの区間参加隊員 梅田幹人氏が到着した。久しぶりの再会に弥次喜多と共…
満月に願いをかけて、完歩を夢見る。 とうとうゴール地点である三条大橋が射程範囲に入る近江八幡にある武佐宿に到着した。19日朝9時頃、ここ近江鉄道の武佐駅で梅田氏と合流し、草津宿まで歩く。弥次喜多も仲間が増え大喜びだ。今日は不知哉川(いさや)の…
昨日の報告で、露営せし不知哉川の河川敷及び付近の小山は万葉の時代に歌われた有名なところだ。 不知哉は『いさや』と読む。現在の芹川を言う。 『淡海路の 鳥籠山(とこのやま)なる 不知哉川(いさやかわ) 日(け)のころころは 恋いつつもあらむ』(万…
とうとう琵琶の地に入った。祥介曰く京の味がすると。そう、なんとなくすべてに華やかさという味なる風が吹いている。醒ヶ井の西行水を口にしたとき、関西の味を感じた。 今晩は彦根を流れる不知哉(ふちや)川の河川敷にあるゲートボール場にテントを張って…
-------------- 毎日に、後藤先輩のブログを哲学的なもを感じて拝見しています。ひとつのことに精神を統一して邁進する「一行三味」を感じます。。私も自分だけの「一行三味」の入口を探したく思います。 私は、当日は、近江鉄道八日市線武佐駅に9時5分に…
後藤様 いよいよ故郷の滋賀県が射程距離に入りましたね。 琵琶湖の向こうに見える我が家が、瞼に写っているのではないでしょうか。 安中周辺では現在、稲の種を蒔き付け、芽生え始めた稲の苗を育成中です。 従って未だ田んぼには水は入らず、蛙の合唱も聞こ…
蛙が落日とともに勢いよく鳴きだした。水田には水が入り、田植が終わっている。この子たちが頭を垂れるほど稲穂をつけるのだ。今晩の設営はショウスケの提案で田んぼの畦道にした。 ここは関ヶ原の戦いで東西が激突した中心地点である。300M先には石田三成が…
人生色々である。同じ人生があろうはずがない。おのれの人生に万歳を叫ぼうではないか。 さて、休養日をとり連泊しているここ美江寺宿にある美江神社の歴史案内に、『文久元年(1861)10月26日の和宮親子内親王江戸下向の途次、当宿小憩 と 慶應4年(1868)2…
桑原さま、ご活躍うれしく思います。『京をめざします。京に住んでます。はるか京を眺めます』、中山道てくてくラリーを歩いていて必ず尋ねられ、答えたときの地元の人々の反応は、パーッと表情が明るく変わることでしょう。これは今も昔も変わらない憧れの…
-------------- 雨にも負けず進んでおられるところを想像し、驚嘆と尊敬と心配が入りまじってます。 はるばるきたで~~~という感じになってきましたね。すごい! 僕の方は来週のほとんどを徳島での花展のため京都をはなれます。申し上げにくいのですが、先…
ここ美江寺宿は強風が吹き荒れている。今日の宿営地は美江寺神社境内である。雨の心配がないのでテントを張った。しかしあまりの強風でテントが持っていかれそうだ。今日はいままでの雨との戦いで疲れがたまっている上に急激な気温上昇に体がついていかず弥…
ここ東美濃にも大雨警報が発令中で、山間部での土砂崩れには厳重なる警戒が必要だという。われわれ弥次喜多が昨日通過した御嵩宿手前の『牛の鼻かけ坂』など一番危険な峠を、また今日は『謡(うとう)坂の石畳』を上り下りしたことになる。何事もなく無事で…
この度の『中山道てくてくラリー』では田中祥介と後藤が弥次喜多を演じているが、作者十返舎一九は原作の『木曽街道続膝栗毛』では、弥次さん喜多さんがここ伏見宿に泊まる設定になっている。話の中では、加納宿を出た二人は旅籠の女将から伏見宿の山本屋主…
休養日を木曽路ひるさとユースホステルで取った。今日5月10日、午後から雨の予報、雨の降る前に出きるだけ距離を稼ぎたいので朝5時に出発した。すでに霧雨が降り出しており、祥介君にも雨天決行を覚悟してもらう。大井宿から細久手宿までの行程には約1…
ここ中津川はすでに美濃の国である。湿った海の風が南の方から上がってくるのであろうか、蒸し暑さが加わる。昨日は献花式以来の休養日。近くの棚田にでかけ、綺麗に刈り取らた畦みちに半裸の体を横たえ、棚田に流れ込む谷間の水の忙しげな流音を楽しむ。『…
-------------- 後藤實久様 本日の休養は十分に取れたでしょうか。 高速道を走ればあっという間に通り過ぎてしまう、鄙びた宿場町、 ワイルドローバー号、靴、足の裏、沢山の感謝する対象に囲まれての旅、いいですね。 私の方は、寒風に吹かれながら剪定作業…
-------------- お元気ですか?安中での夢のような日々のあと慌ただしく日が過ぎています。あの日教会で「強く願うこと、そして種をまくこと」を後藤先輩から示していただきました。イエスキリストも、新島襄もそのようになされたから今も多くの芽生えを生ん…
夜明け前のここ中津川の郷は、三日月が風に揺れて泣き笑いしている。この木曽谷に出る月に問いかけて島崎藤村は『夜明け前』を書いたのだろう。思うにわたしも藤村の影響を受けた一人かも知れぬ。藤村は木曽路と言う狭い土地柄(世界)を描写しつつ自由、解…
馬籠は深い眠りにあった。天気予報どおりか、雲に覆われた恵那山のシルエットが水墨画のように美しい。雨を警戒しての東屋での一夜、テントと違い開放感に心身とも軽やかだ。馬籠の急なる石畳をまだ覚めやらぬ旅籠一軒一軒の様を楽しみながらくだる。昼間の…
田中祥介&裕美ご夫妻より5月21日(日曜日)午後3時からの京都三条大橋での『てくてくラリー中山道』到着式に出席できるようにしたいとの嬉しい知らせが飛び込んきたので転送します。ブラボー、後藤實久ーーーーーーーーーーー------------- 後藤様 安中…
先日行われた安中教会での献花式でお世話いただいた真下東雄さまからのその後の日曜礼拝の様子をお知らせいただきましたので転送いたします。後藤實久--------------ーーーーーーー先日は色々ありがとうございました。 本日の日曜礼拝は、その時の余韻を残し…
今にも降りだしそうな雨雲が木曽谷に低く垂れこめていた。千体観音堂での一夜は問答道場の観を呈した。眠りについても離れぬ禅問答、思考の一点が大きく膨れあがり、己がこの得体の知れぬ世界にはまり込んでいく。もがけばもがくほど絡み取られていくではな…
嗚呼(ああ)われいまここ 中山道木曽路にありて 三留野(みどの)宿 千体観音堂 一刻院に 一心を托しおる 坐して 瞑目するに 時止まりて われまた 即身成仏の一体となるを観ずる 千体観世音の心音 宇宙に歌いて わが命と融合してやむことなし 闇に浮かびし …
ここ木曽路では夜桜がいい。今晩は三留野宿の南木曽(なぎそ)JR駅近くのSL公園で三人(祥ちゃん、ワイルドローバー君、サンちゃん)の花見としゃれこむとする。田舎のスーパーで豆腐、餃子、いなり寿司、レタス、苺、野菜のにぎり揚げとビールを仕入れ…
中山道の旧道に咲く名も無き野の花たちが子供の日を祝って大合唱、風の川を泳ぎまわる元気な鯉のぼりたちはその逞しさを競い、おんなの子たちはお釈迦さまを祝う花の日を子供の日に変えてもらって嬉しくてうれしくて須原宿の水舟を花一杯に飾ってる(木曽の…
安中教会代表世話人 真下東雄さまよりのお便り-------------- 後藤實久様 神様は後藤さんや桑原さんの情熱にお応え下さいました。 何度も申し上げましたが、お二人のやる気に対して、教会側はいま一つ盛り上がりに欠けるところを感じ、当日を迎えるまで不安…
黒木保博さんの献花式レポートを転送します。 -------------- 後藤先輩 京都に戻りました。3日から今朝までたいへんお世話になりました。いつもながらのご高配をいただき、心からの御礼を申し上げます。たぶん後藤先輩からの公式レポートがあるかと思います…
神よりのやすらぎをえている。ここちよい疲れだ。いま安中教会での献花式に出席したあと『中山道てくてくラリー』の中間宿場、須原宿へもどる木曽路の鈍行列車の座席に身を沈めている。列車が揺れるごとに献花式での桑原専慶流家元の一動一息が伝わっくる。…