2011年5月11日(23日目)報告とスケジュール、 伏見宿一本松公園にて

この度の『中山道てくてくラリー』では田中祥介と後藤が弥次喜多を演じているが、作者十返舎一九は原作の『木曽街道続膝栗毛』では、弥次さん喜多さんがここ伏見宿に泊まる設定になっている。話の中では、加納宿を出た二人は旅籠の女将から伏見宿の山本屋主人宛てに預かったラブレターを意地悪く主人ではなく女将さんに渡した。すると読んだ女将が主人と喧嘩をはじめ、主人の額にできたタンコブを食いちぎってしまった。近所の人も集まり、どんどん騒ぎが大きくなると、身重だった女将が産気付き『オギャー』と赤子が生まれ、医者の雲竹が食いちぎられたタンコブも上手く縫い合わせ、一件落着。この様子を弥次さん喜多さんは大笑いして見ていたそうな。こんな話をしながら雨のなかを現代の弥次喜多は泣き笑いしながら中山道細久手宿を今朝5時45分にスタート、峠越えをして御嵩宿へ、予定の伏見宿には午後4時半に到着した。現在の伏見宿中山道は国道21号線となりなにを急いでいるのか車が激しく行き交う。われわれ弥次喜多は取り残こされた人種かもしれぬ、いや
邪魔者かも。今の人々はノンビリしていると夢や希望を逃してしまうと急いでいるのだろうか。と寝る前にふと考えてしまった。今日も中山道は雨だった。距離は20キロ、9時間の雨の中の行程だった。明日(5月12日)はできれば伏見宿、太田宿を経て鵜沼宿まで20キロを歩きたい。明日も雨のようだ。おやすみ。弥次喜多こと祥介&實久