2011年5月7日通算20日目午後4時38 分ー馬籠宿にて報告とスケジュール

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今にも降りだしそうな雨雲が木曽谷に低く垂れこめていた。千体観音堂での一夜は問答道場の観を呈した。眠りについても離れぬ禅問答、思考の一点が大きく膨れあがり、己がこの得体の知れぬ世界にはまり込んでいく。もがけばもがくほど絡み取られていくではないか。とうとう睡眠を割いての『嗚呼われいまここに』にはまり込んで朝を迎えた。今日は標高801Mの馬籠峠越えだ。寝不足がたたり、こむら返りで足がつる、大変なトレッキングと相成った。ワイルドローバー号を祥介は後ろから押すがなかなか山道を登ってくれない。しかし妻籠宿の村人の声援をえて中山道を凝縮した街道を楽しむことができた。妻籠宿から馬籠宿、それは一木一草が日本庭園の主役である。木曽谷の豊富な水流による音響効果、行き交う人々へのホスピタリティー、伝統文化を後世に残そうとする村民と行政との調和、街道にあるすべてが光り輝き美しい。本日の行程はわずか13KMに11時間もかかってしまったが、街道の素晴らしさが伝われば幸である。良寛も吟じている 『木曽路にて この暮れの もの悲し
さに わかくさの 妻呼び立てて 小鹿鳴くも』、私も一句 『ときを超え 木曽の静寂 染み渡り 四智円明の 月は冴えゆく』(實久) 明日のスケジュールは、雨が降らなければ馬籠宿から落合宿、中津川宿をへて大井宿まで足をのばすつもりだ。おやすみ。祥介&實久 (写真は馬籠宿を見下ろす東屋ー雨予報なので屋根付サイト)