旅の迷人 第10日目 7月10日(木) 2014年夏  72年度生 桂 茂樹

 7:30起床 3時間ちょっとか。睡眠。体中が痛い。まあしゃあ無いか。朝食のルームサービスについて聴いてみると、ハムエッグ ポタージュ サラダ クロアッサン 果物 飲み物で¥3000 あほくさ。昨日は散々やってスーパーにも行けへんかったさかいなあ。痛いけどチェックアウトして、例のバケットサンドイッチをかじりながらリーズナブルなホテル探しをしようっと。
 やけくそ半分で缶ビールも2本買ってふらふらプラプラしていると、バス停エコル(学校)前近くで小父さんが呼び込みしている1.5スターに出くわす。朝食食べ放題、Wifi、シャワー付きで¥8800.。テレビは無いけど、これ以上探したって、さらに良い物件に当たる可能性は疑問。第一文字通り傷ついた体でバッグ4個計約40Kgはちょっと辛い。此処に決定。
 部屋は3階の4畳半。エレベーターがあらへん。2往復や。往生しまっせ。チェックインまであと4時間程あるけど、運び込みに苦労している演技をしてベッドの上で30分レストタイム。これで大分生き返った。「ウ エ(Where is) ノートルダム」小父さんに聞く。答え。「エコル前から市バス63で北東へ乗ってたら7つ目にノートルダムおまっせ。」そおしよっ。
 着いてみると平日やのに、結構並んだはる。結局入口まで40分。ただ建築に興味ある者にとって、去年のサグラダファミリアバルセロナ)やメスキート(ゴルドバ)がそうであった様に、ヨーロッパの大聖堂や寺院の外観を観賞するのは、ちょっとも苦にならない。此処ノートルダムでは、日本のお寺で不動明王が門を護ってはる様に、「ガーゴイル」や「キマイラ」といった怪物が、寺院の屋根付近で体を張っとおる。

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写真(ノートルダム寺院)                         
                                                                                              ガーゴイル

高さ90mの尖塔や、総重量14tの鐘が観れる南塔も見飽きることが無い。いよいよ入場できた。一番上に登るには北塔にある422段の階段を上がらなくてはならない。私は口の割には、階段でも山道でも登りは大いに苦手なのです。何とか連れを見つけて愉しく上がろと思案していたら、私の前におとなしく並んでいる少女がいた。この子とナイストークしようと決めました。アルゼンチンのブエノスアイレスから来たルイーズちゃん、小学生やと思います。よく見ると、その前にパパがいたはる。まっ当たり前の話やろうなあ。でも、そんなん関係ないです。南米からやさかいサッカーのお話でもと思っていたら、なんと彼女、自分からブラジルのワールドカップについて話し始めた。賛成ではないというてはるんです。パパが振り返ってニコニコ、にこにこ。娘さんがこうやって人前で自分の意見をゆうのんが誇らしく嬉しい様です。私も小中学生の時は、良く言えば、何として人に自分の意見を理解してもらおうか、悪く言えば、どうして自分の考えを押し付けようかと工夫を重ねてました。でも世の中には、いろいろな意見があって、相手の考え方も尊重しなければと思えるように段段なっていくのですが、その大きなきっかけを与えてくれたのが第13回世界ジャンボリー。テーマが、「For Mutual Understanding」(相互理解)でした。でももう17歳になってたんですけどね。ルイーズのいうには、お金をたくさん使ってお祭りしているよりも、パンを食べれない小さな子どもたちを何とかしたげなあかんということです。いやはやたいしたもんです。彼女はスペイン語をしゃべったはんので、私も付き合います。、一つ一つ単語は分からんでも一生懸命に話したら通じます。私は海外行ったとき、できる限りその時喋っているお相手さんの言葉を使います。わかりにくい人もありますけれども、一日20~30人も道聴いたり、係りの人やドライバーと話してるうちに慣れてきます。時々あかんでも、電子辞書引いたら解る様になります。方言がきつくどうしてもあかんかったらにっこっと笑って、「おおきにっ。ディス ミーンズ センキュウ イン ウェスターンジャパーン」というて次をあたればいいのです。京都で、外国人観光客に、いきなり英語で捲し立てられるより「オッハヨウ ゴザイマース アー イマデガワ メトロ ドコデスカ  オシエテ クダサーイ。オネガイシマース」もー「ツレテッテアゲマース」といいとうなりますやんか。これを応用してるだけです。あれやこれやいうてるうちに一番上に着きました。今回凱旋門エッフェル塔に登っていないからここらでナイストークを切り上げて空中回廊からのパリ観賞に移りました。堪能しました。帰りは迂回になりましたが、歩きでサン ミッチェル大通りでウインドウショッピングを満喫しました。ナイキショップとGAPが印象的で日本のと似てるといえば似てんのですけど、ファッションと色の好みの問題なのでわずかにテイストがちがいます。こんなことを発見するのも海外旅行の楽しみの1つです。宿の近くにトルコ料理店を発見しました。夕食は此処。ケバブビーンズとビール2本で¥3600でした.。お腹もへってたし、良しとしよう。80点!星2つですー。           (了)