旅の迷人第7日 7月7日(月) 2014年夏 フランス編 72年度生 桂 茂樹

6:30 昨日モノプリで買った食材で簡単な朝食。パリは、ロンドンほどではないけど、曇天の日が多いが今日は快晴。
朝シャンの後、いざヴェルサイユ宮殿へ。国電とバスで約20キロ行くと、何もない所が、急に人だらけになってくる。前庭は花で一杯。その後ろにキンキラキンの建物。なにもかもキンキラキン。華やかすぎて、私には落ち着かない。此処に多数のシャンデリアがあるけど今作ったらいくら程かかんにゃろ?1個300万として・・・。去年マドリッド(西)の国立タピストリー博物館では、20メーター*10メーターのを一枚織るのに、職人が8人でチームを組んで約4年、今注文すると8000万円位かかる云うてはった。それを回廊全部に何枚も飾っていくのやからなあ。庶民の生活は苦しい筈や。けどここも負けてはらへんで。何ぼルイ16世が個人的にはええ人でも(浪費家は王妃マリーアントワネットであって、王の趣味は鍵修理とDIY.。お金使うどころか宮廷の一工芸士として貢献したはったんです)、フランス革命は必然やったんやなあ。早よ帰ろ。市内に戻って、ポンピドーセンターに足を運ぶ。近代美術館が入っているだけあって、モダンなビルです。建物の外にエスカレーターを張り付け、雨の日でも濡れないように透明のチューブがその周りを囲っている。5,6階が美術館部分で、マティスピカソ、ブラック、カンディンスキー、モディリアニ、レオナルド藤田、シャガール、ミロ、アルバートウォーホールから現在美術家に至るまで展示されている。この後もうひとつ欲張ってクリュニー美術館へ。
クリュニー美術館
此処は対照的に古い古い崩れかけた建物で14世紀以前のもの。何処が入口か探すのに苦労した。展示品ではステンドグラスに興味を惹かれる。古代神話をテーマにしたものが多い。特に感銘したのが、ライオンと戦うヘラクレスで、その顔の直径は5センチ位しかありません。よおこんな細かい作業をやらはったもんや。沢山あるタピストリーもよろしい。真っ赤をバックに真中に貴婦人両側にライオンと一角獣、背景に緑と黄色の草花。ほかにも中世の優れものがびっしり。細かいところまで解説したここの音声ガイドは実に優れていました。お勧めです。帰りはサンジェルマン大通りで大きなスーパーを見つけたので早速買い出し。そのあとアレクサンドル3世橋を渡ってユースへ。夕食は部屋でさっきの店での戦利品。赤ワインをいくら飲んでも、独りきりだから誰も見てないし、ひっくり返っても誰にも迷惑掛からないもんね。バンザーイ!           (了)