『第23回世界スカウトジャンボリー<23WSJ>見学隊に参加して』
OG・OB会懇親キャンプ
平成27年9月26日(土)~27日(日)
*集 合:9月26日(土)午後3時、現地集合
*場 所:宇多野ユースホステル
Opening Ceremony of the 23rd World Scout Jamboree in Japan
『第23回世界スカウトジャンボリー<23WSJ>見学隊に参加して』
山口県きらら浜
2015年7月31日~8月2日
後藤實久(60期生)
《 同志社ローバー OGOB会のみなさま
こんにちは。
谷口です。いつもお世話になっています。
私が団委員長をしている京都第42団では今年開催される第23回世界スカウトジャンボリーの見学を予定しています。
バス旅行の2泊3日です。
まだ、20席ほどの空席があります。おそらく二度と日本で見ることのできない世界ジャンボリーをこの目で見に行きませんか?
案内を添付しますのでご確認の上、ご参加ください。なお、集合解散場所は42団の都合の良い場所になっていることと宿泊や食事は修学旅行レベルであることはご了解ください。
締め切りは6月14日ですができるだけ早くご連絡いただけるとありがたいです。よろしくお願いします。
連絡は谷口までお願いします。
谷口平八朗 (1997年度卒業) 》 (92期生)
わたしが23WSJ <The 23 rd World Scout Jamboree - 第23回世界スカウトジャンボリー> に興味を持ち、見学隊に参加を決意した動機は、谷口平八郎君(92期生・京都第42団 団委員長)の一通のメールにあった。
わたしは、この世界ジャンボリー見学参加隊が出発する直前まで5泊6日の立山連峰縦走に出かける予定を立てていた。 これはわたしにとって年齢上最後の縦走山行になるであろうというロマンの集大成と関係者への迷惑をかけるかもし知れないという悲壮な覚悟をもっての挑戦であった。
見学隊参加を申込むにあたって、まず縦走下山後の体調を心配していた。
しかし危惧は、世界スカウトジャンボリー見学というこれまた老スカウトの集大成としての情熱によって吹っ飛んでいた。
みなさんに迷惑をかけることなく、炎天下の世界スカウトジャンボリーを見学してきた。 ここに第23回世界ジャンボリー見学の写真レポートをお届けする。
今回もまた田中祥介君(79期生)の写真を持参し、世界スカウトジャンボリーを味わってもらった。
田中祥介氏も写真参加した 京都第42団世界スカウトジャンボリー見学参加バッジ
京都より世界スカウトジャンボリーに出かける見学隊は、2隊だそうだ。 その1隊が京都42団を主体とする34名である。
■第一日目 2015年7月31日 快晴
朝7時に京大正門前の吉田神社第一鳥居前に集合することになっていた。
ジャンボリー見学に目を輝かせた42団のビーバーと保護者、カブと保護者および指導者24名と、参加呼びかけに応じた29団スカウト1名、68団4名、82団3名、43団(同志社RS)1名ほか1名の総計34名である
京大正門前の吉田神社第一鳥居に集合 全行程バスで移動する
第23回スカウトジャンボリーでは、平和を体験するプロジェクトとして世界遺産である「原爆ドームと原爆資料館」を訪れることになっている。われわれは広島にあるもう一つの世界遺産である「神の島・宮島にある厳島神社」にまず立ち寄った。
スカウトにその国の歴史遺産を紹介し、文化の相互理解を図ることはジャンボリーの普遍的テーマといえる
午後6時、今夜より連泊の宿泊先である「旅館 魚光」(広島市中区東千田町)に投宿した。
夕食の席上、谷口団委員長より参加者に「Join inJamboree Programme Certificate」参加証が交付された。
いよいよ明日は、きらら浜で開催されている「第23回世界スカウトジャンボリー」会場で各国参加スカウトとの交流や展示コーナーや催し物に参加できるのだ。見学スカウトや保護者たちの興奮が伝わってくるようだ。
大広間でご馳走(夕食)に舌鼓を打ち、大浴場で汗を流し、明日に備えての早めの就寝となった.
お世話になった「旅館 魚光」 豪華な夕食に満足した
世界スカウトジャンボリー見学参加証 第23回世界スカウトジャンボリーシンボルマーク
■第二日目 2015年8月1日 快晴
午前8時 「旅館 魚光」前にはすでにバスが迎えに来ていた。
汗が吹きだす。 今日も猛暑になりそうだ。
<第23回世界スカウトジャンボリーのテーマ :和 a Spirit of Unity>
世界ジャンボリーの運営は、テーマに従ってなされる。23WSJ実施要項によると,
《 第23回世界スカウトジャンボリーのテーマは「和(Wa) : a Spirit of Unity」です。 日本の持つ和の精神と、「和」という漢字の持つ「調和や平和、ハーモニーや協調」を表しています。
第23回世界スカウトジャンボリーは、世界中からのたくさんのスカウトの積極的な参加のもと、様々な伝統と最新技術の融合、平和への取り組み、環境や防災について、体験をしながら学ぶことができる小さな世界となります。
一生に一度の大会の後には、世界中から集まったスカウトが世界中のスカウトとの連帯感を胸に、それぞれへの国へと戻り、平和の使者となります。》
とある。
第23回世界スカウトジャンボリー 第23回世界スカウトジャンボリー記念切手(宣伝用見本)
いい方をかえれば、ジャンボリー会場は34000人の国際スカウト村と言っていいであろう。
バスを誘導するスカウトも、バスを降りた見学スカウトや保護者を会場へ案内し、説明するスカウトも多国籍である。
待ちにまった第23回世界スカウトジャンボリー会場へのビジターデーである。
快晴である。 会場には長蛇の車の列である。 参加164カ国や地域の旗が世界スカウト旗や第23回世界スカウトジャンボリーの幟旗に交じって海風にその姿をきらら浜になびかせている。
整然と並んだテント群、その中を行き交うスカウト達、いやがうえでも見学隊のこころを昂ぶらせる。
われわれのバスが誘導スカウトにより指定の場所に駐車した。
ISTという奉仕スカウトが乗車してきて、訪問者は見学許可書を首にかけたあと、イングランドスカウト(ITS)により英語による会場案内をするという。
そうだ、会場は日本に設けられているが、運営は世界スカウト連盟が主体でなされるからすべて英語でなされているのである。(ほかにフランス語が公用語) われわれを出迎えてくれた英国のスカウト(リーダー)はスティーブとイエーンといい、英語での案内そのものがもう日本ではなくなっているのだ。日本人であるわれわれスカウトがもてなされているのだから、まずわれわれが国際人となることから始めなければならないのである。 これが世界ジャンボリーなのだ。
ここ世界ジャンボリーにおいて、われわれは国際人、地球人いやスカウトとして平等なのである。
では第23回世界スカウトジャンボリー会場をみてまわろう。
ウエルカム センターでビジター入場登録をする ビジター登録証を首に吊るす
Welcome アーチと Activity ドームに迎えられて入場 英国スカウトリーダー・スティーブの案内で会場をまわる
参加各国の旗がなびくジャンボリー会場 スカウト居住区(ビジターは進入不可)
スカウト居住区 エリア本部
ジャンボリーテント群 アクティビティ・エリア
ワールドスカウトセンター前のスカウトショップ ジャンボリー会場のトイレ群(別名サウナボックス)
メインストリートに風薫る参加国旗 第23回世界ジャンボリー幟旗と田中祥介氏
ジャンボリーゲート(英語と仏語が公用語) マーケット内部(長蛇の列に入場制限あり)
ジャンボリー定番のバッジ交換のコーナー 折鶴体験館に田中祥介氏も参加
マーケット(食糧・生活品を販売) スカウト屋台もノンビリと国際親善
各国の屋台(広島焼きからピザまで) 猛暑も木陰に入ると涼風に出会えた
同志社RSLS OB 50年記念シャツも輝いていた 各国スカウト紹介テント群
紹介テントでは歌あり踊りありゲームあり メキシコ館入口
メキシコのソンブレロをかぶりご満悦 ジャンボリースタッフの連絡用巨大タイヤを持つ自転車
ジャンボリー参加スカウトとテント村1 ジャンボリー参加スカウトとテント村2
ジャンボリー参加スカウトとテント村3 ジャンボリー参加スカウト居住区入口にて
ジャンボリー参加スカウト和太鼓体験コーナー 参加スカウト竹とんぼ体験コーナー
参加スカウト組紐(水引)体験コーナー 参加スカウトファッションコーナー
会場横の道の駅のかき氷屋が大繁盛
第23回世界スカウトジャンボリー会場の全景(山口県きらら浜) <23WSJPR写真より>
会場をくまなく歩いた。 各国の文化紹介コーナーや物産コーナー、そして各国のスカウトが料理を担当する屋台コーナーと汗をふきふき国境歩きをした。その若者の熱気は猛暑をも吹き飛ばしていた。
午後3時30分バスに集合し、ジャンボリー会場をあとにして「旅館魚光」にもどった。
明日は皇太子さまがジャンボリー会場を視察し、世界のスカウト達を激励し交歓するとのことだ。
夕食時、ジャンボリー会場で出会った収穫(自慢話)を各自発表することになった。子供達は英語で話しかけられたこと、バッジを交換したこと、ブースでどこどこの国の料理を食べたとか、異国の衣装を身にまとったことなどをもちろんのこと目を輝かせ興奮気味に話してくれた。
とくに保護者やリーダーが、子供達以上に今までになかった異次元の体験をしたことがよくわかる。約30年ぶりに異国の地で出会ったスカウトと、このジャンボリーで偶然に声を掛け合ったとの報告や、前もって連絡を取りあって訪問面会できたことなど、世界ジャンボリーならではの話がたくさん披露された。
今回参加された多くの家庭が、ジャンボリー前の各国のスカウト達のホームステイ受入れを経験していたことである。すでに異国のスカウトとの交流術を経験された立派な国際人であった。 世界のスカウト達をもてなす立派な国際派スカウト家族になっていたことが世界ジャンボリーをさらにエキサイティングなものにしていた。
わたしは、この世界ジャンボリーで多くの「星の王子さまや星の女王さま」達に出会ったことを子供たちに報告した。みなさんもご存じのように「星の王子さま」は、フランス人パイロットで小説家のサンクドジュベリの作品である。
この夜子供たちに語りかけたおおよその話を少し書きとめてみたい。
『ぼくたちは、みんな「星の王子さま、星の王女さま」なんだ。
何億光年のかなたに輝く星々からやってきて、たった80年という寿命を終えてまた元の星々に帰って行くんだよ。 そして地球という星で学んだおおくのことを自分の星に帰ったら報告する義務があるんだ。
だから君たち「星の王子さま、星の王女さま」は、この地球星でどんなことでも一生懸命に学んで、社会に奉仕し、人を愛することを学ぶ必要があるんだ。
ぼくたちは一体どこからきて、どこへ帰って行くんだろう。
きょうはジャンボリ会場でたくさんの「星の王子さま、星の女王さま」にであって愉快だった』
というたとえ話をした。
目を輝かせて食入るように「星の王子さま、星の女王さま」たちが話を聞いてくれた。
「僕たちはどこから来て、どこへ帰って行くんだろ」に興味を持ってくれたことに感謝したい。
生き方はそれぞれさまざまである。 ただ「こころの目を覚まして」自分を見直す少年少女であってほしい。
この少年少女への願いは、今回の旅行の私に与えられたミッションでもあると自覚している。
だから、わたしはこの旅行中、「星の王子さま、星の女王さま」であるスカウト達をほめまくった。
相手をほめることはその少年少女を変える魔法の杖と確信しているからである。
■第3日目 2015年8月2日 快晴
見学隊のわれわれもまた訪れ、日本人が忘れ始めた原爆の悲惨さを学び、犠牲者に祈りを捧げる貴重な時間をもった。
みんなで「ごはんだご飯ださあ食べよう」合掌 折鶴に囲まれた平和の塔
田中祥介氏と広島焼きを注文して広島に別れを告げた
ジャンボリー会場での熱気を背負ったバスは帰路に着いた。
(79期生・写真参加)と同道しえたことは生涯忘れえない旅となった。感謝弥栄である。
第23回世界スカウトジャンボリー見学参加をおえて
後藤實久記(60年期生)
完